ロリィタファッションの”ロリィタ”の由来は小説”ロリータ”にあった!
ロリィタファッションの”ロリィタ”という言葉のルーツを探ってみたら、なんと原点は小説にありました。
ウラジミール・アポコフというロシア生まれの米国人作家が書いた<ロリータ>(ロシア語表記はЛолита)が、ロリィタの語源(言葉の由来)なんですね。ちなみに、本のタイトルになったのは、主人公ハンバートが恋する少女ドロレスのニックネームなんです。
前思春期の少女にあらわれる性的な魅力を「ニンフェット」の倒錯した魅力と巧みに規定して、社会に衝撃と影響を残したこの作品は、全体の構成より細部(文体)へと関心が傾けられ、さまざまな引用や巧妙な言葉遊びに満ちている。冒頭は「Lolita, light of my life, fire in my loins.」というLとFの音を重ねた文章となっている。
小説の冒頭から”Lolita(ロリィタ)”が登場しています。
少女時代に死別した恋人を忘れられないまま大人になり、その後事件を起こしてまで”ロリータ”を愛し続けた主人公の行動はあまりにもショッキングで、”ロリィタコンプレックス”などの新しい言葉を生み出すことになります。
映画<ロリータ>で”小悪魔的””少女”のロリィタなイメージが広まった
ショッキングな内容で、一時は悪書扱いまで受けた書籍<ロリータ>は、その後2回映画化されています。
映像化されることで、ロリィタの意味は”少女らしい””小悪魔的”というイメージが意味付けられていきました。
イギリス人でフランス文学教授であるハンバートは、アメリカに職を得てニューハンプシャー州にやってきた。ハンバートはシャルロットという未亡人の家に下宿することにするが、シャルロットの娘である14歳のロリータに心を奪われてしまう。ハンバートは少年時代に恋人を亡くしており、ロリータはまさに彼女の再来であったのだ。
成人男性が少女に一目ぼれ、ストーリーはのっけから刺激的
ヒロインのロリータ(ドミニク・スウェイン)のアンニュイなルックスがとってもキュートですよね!
出典: weheartit.com
アイメイクはすっきりと薄め、リップは真っ赤。
このバランスが今年のトレンドともマッチするんです。
2015年のトレンドでも話題になりました。
映画では少女らしさを感じさせるヘアスタイルに、フリルやレース、リボンをあしらったキュートで、露出多めの衣装も話題を呼びました。
当時のトレンドも反映されていて、今見ると、少しレトロ感もありますね。
禁断の恋をさらりと受け止める”小悪魔”な”ロリィタ”の本質
ロリィタは”少女らしさ”だけではなく、少女特有の”小悪魔な一面”も特徴。そんな本質が現れているのが、主人公と逃避行している時に見せる表情や目つきです。
ハンバートはロリータと一緒に過ごすために、シャルロットと結婚し、彼女の義理の父親となる。彼はロリータに遠まわしに言い寄り、2人の仲は縮まっていくが・・・
禁断の恋の行方は?
ストリートファッションとしての”ロリィタ”の登場
映画<ロリータ>のヒット以降、ロリィタという言葉が”少女らしさ”や”少女の小悪魔的魅力”を意味するようになり、定着しました。
その後、映画で見られたようなファッションに、様々な要素が組み合わされてストリートファッションとしてのロリィタが定着していく流れが生まれました。
『ロリータ(1997)』 日本予告編 - YouTube
出典:
1997年製作 『LOLITA』の予告編。ヒロインの愛らしさが際立ってます。
まとめ
ロリィタという言葉の語源は、小説<ロリータ>のヒロインの名前から。少女らしさと小悪魔的魅力を備えたヒロインは、1997年の映画で大ブレイク。作中でヒロインが身に着けていたファッションが、その後のロリィタファッションのテイストを作っていくもとになっています。
●お読みいただきありがとうございました<キュレーター ruaha>
主人公ロリータが登場するシーンをイメージした表紙のようです。幼くて小悪魔的な魅力が伝わるようです。