ロリィタファッションの特徴は”少女”と”小悪魔”
ロリィタという言葉が小説を通して世界に登場した当時は、少女性愛志向者などのネガティブなイメージで取り上げられていました。最初に映画化された当時も、ポルノ的などの否定的な意見が多かったようです。
このネガティブなイメージのキッカケになったのは、1997年に映画化された<Lolita>でした。
Lolita - Dream - YouTube
出典:
Lolita 1997 - Lolita & Humbert - YouTube
出典:
Lolita (Dominique Swain) & Humbert (Jeremy Irons) from Adrian Lyne's Lolita 1997. Song: Gothic Storm - Tortured Heart For more Lolita visit my tumblr blog: h...
少女らしさと、危うい大人びた雰囲気をまとった、独特の演技が強い印象を与えました。
ヒロイン”Lolita”のもつキャラクターが独特の雰囲気を生み出すことに
映画で表現されたヒロインの、
・少女らしい愛らしさ
・少女特有の小悪魔的な身勝手さ
・ワガママ
・奔放
・好奇心
といった、ティーンズらしい雰囲気と、禁断の恋という危険な香りがロリィタの方向を決めたといえます。
ロリータファッションは東京や大阪などの日本の都市部で2000年代に急増した、過剰に華やかで、膨らんだスカートに象徴される少女的な志向のストリートファッションのことであり、ひときわ目立ついでたちの為に、ストリートファッションの中でも特別な存在感を持っている[8]。バロック、ロココ、ヴィクトリアンといった確実な歴史の記録と、少女時代に憧れたお姫様の物語のイメージが混在しており、ロリータ衣装道楽[9]では「欧米とは宗教文化も生活様式も違う日本だからこそ、リアルとフィクションをない混ぜにして、自由なスタイルを編み出すことができた」としている。
映画で作られたイメージが、後発の映画で広がってきっかけとなったようです。
日本におけるロリータファッションを広めた”下妻物語”
90年代の後半に登場した当時は、”少女らしさ”をキーワードに様々なテイストをひとくくりにしていたロリィタファッションが、ある程度色分けされたのが、映画<下妻物語>の登場でしょう。
下妻物語(予告編) - YouTube
出典:
http://blog.livedoor.jp/kazama_cinema/archives/1368856.html
こちらは同タイトルのライトノベルからの映画化です。
ロリィタファッションをこよなく愛する、ヒロイン”桃子”は、自分勝手でワガママ。時にはダークな手段を使ってでもファッションにこだわるティーンズです。
学業優秀な方で進学校に通う高校生。 しかし彼女はロリータ・ファッションをこよなく愛し、そのためには父親をだますこともいとわず、友達は必要ないと言い切る孤高の女子高生。
徹底した個人主義者で、自分の「幸せ」のみを追求し、模範的な生き方には全くこだわりを持たない。天才的な刺繍の才能を持っている。
徹底した個人主義は、究極のワガママさんかもしれませんね。
ロマンチックなレースを多用した衣装や、ヘッドドレスなどの小物たちは、スイートロリータの基本形を作りました。
少女らしい可愛らしい外見と、裏腹にアンバランスな個人主義を抱えた彼女も、また、”アンニュイな雰囲気”をもつロリィタなのです。
まとめ
ロリィタファッションがもつ独特の雰囲気は、少女っぽさと小悪魔的な魅力、可愛らしい外見と外見と裏腹の内面というコントラストに現れているように思えます。
一言でいえば、少女らしい奔放さやワガママ、好奇心などと、けだるげでアンニュイな雰囲気の相反する様子が奇妙な魅力に繋がっているのではないでしょうか。
◆最後までお読みいただきありがとうございました<キュレーター:ruaha>
Lolita - Dream Dominique Swain Jeremy Irons